横田町誌 2014-06-13

奥出雲

横田町誌

皆さんは、『横田町誌』をご存じでしょうか?!
昭和43年9月に発行されたこの町誌、色々な町内の調べものをするのに貸して頂き、現在私の手元にあります。

この横田町誌編纂事業は昭和41年にスタートし、13名の委員、事務局3名、49名の協力委員の元、2年の歳月を得て
完成し、昭和43年10月22日に予約者へ配本したのだそうです。

私が昭和47年生まれで42歳ですから、46年前に出来た本です。

ここに何が書かれているかと言うと、

*第一編 地理的環境
       第1章「地形と地質」  第2章「気候」 第3章「集落と人口」 第4章「生物」
 
*第二編 横田地域の歴史
       第1章「古代社会の展開」 第2章「中世の横田」 第3章「徳川時代」 第4章「農民生活と百姓一揆」
       第5章「製鉄業の発展と農民生活」 第6章「近代社会における横田地域」 第7章「教育と文化と生活」
       
*第三編 横田町の十年
       第1章「横田町の政治」 第2章「横田町の産業」 第3章「教育と民生」 第4章「合併十年を迎えて」

とこの様に分かれ、828ページに渡り書き記してあります。


『序』として、この横田町誌編纂を計画されたその当時の‘堀江珪一町長’の言葉が書いてありますが、“感動”の一言に尽きます。
全てを皆さんに読んで頂きたいのですが、載せて良いのか分かりませんので、特に私が感動した部分をこちらに載せさせて頂きます。

 『雪深き、中国山地の脊梁部に、原住する僅かの人々によって、青き煙があげられ、暮らしがはぐくまれた。やがて、斐伊川ぞいに遡洄して来た人びと。あるいは、戦い破れて、戦場から刀を杖しえここにたどりついた人。歴史とともに人々のゆきかいは盛んとなり、文明がおこり、産業がひらけた。戦さと、飢餓と、貧困と。怒りと、哀しみと、よろこびと。苦悩と、努力と、団らんと。涙と、うたと、笑いとがあやしく織りなしてここに郷土は拓けた。美しい郷土、やさしい郷土、なつかしき郷土は、かくて多くの先人達の哀歓のうちに築かれたのである。いまや横田町は、地すべり的人口減少のさ中にある。学窓を巣立つ多くの若者の多くは、郷土を離れて都会に流れる。ここ十年の間に、既に当時の人口の四分の一が減った。実に四人に一人の割合で、櫛の歯がぬけるように、いつしか我々の戦列から姿を消していった。 いつとなく、野に働く若者の姿は、年老いた人々の姿に変わっていった。しかし、この間に、牛の引く鋤(すき)が、トラクターにかわり、農業にも技術革新が続いた。土地改良は進められ、生産は上がり、農村の生活もようやく豊かになりつつある。まさに、今や祖国も郷土も、明治以来の大転換期に相会している。封建社会のきびしいきずなから、人々を解放して、文化国家たらしめた維新以来の指導者と国民の偉大さを、今改めて回顧して、今日と依頼を誤またしめぬ心を、自らたしかめたいものである。 今改めて、過去を振り返り現状を確かめ、未来への足固めをせねばならぬ。 横田町誌を刊行する所以も実にここにある。 ~中略~ 
 歴史が、人々の社会と個人のくらしの足跡で織り上げた織物とするならば、横田町のそれは、金襴緞子の如き絢爛、華麗なものでなくして、木綿絣のような、素朴、清純なものといえよう。それは我々の先祖が、荒寥たる中国山地の瘠せ土にクワうちふるい、目に見えぬ封建のきびしいきずなにあえぎ苦しみながらも、天災と斗い、飢えを忍び、重税に耐えて、よくこの美しい郷土をつくり、守り来った先人達の尊い努力の日々が、町誌をひもとく人々の心に、深い感動と共に生々しくよみがえってくるからである。 
 私は、横田に住むことを、誇りたい。それは、この町誌に記される如く、我々はよき先祖、よき先輩に恵まれた。わが町の産業は、そろばんといい、商業といい、困難な立地条件の中にあって、よく今日をなし得たことが何によってであるかを、よく知っているからである。 
 さて我々は、新しい100年に向かって出発しなければならない。我々の足あとが、厚みのある、美しい歴史を織りなりてゆくように、希望のうたを口ずさみながら、手をつなぎ、心を結んで、あやまりなき今日を励み、あすをつくっていくことを、ひたすらに、希ってやまぬものである。』



ちょっと長いですが、いかがでしたでしょうか?!

まさにまさに、ずっと奥出雲のことを調べてきて最近本当にこの国を作り繋いできた人たち、この町を作り繋いできた人たち、そう先人達、そしてご先祖様に感謝・感謝だと思っていたので、これを読んだときには涙が溢れました~!!!

写真に写っている「横田町誌余禄」に、編集に携わった方々の感想文が書いてあるのですが、これを読んでまた涙。
本当にこの編纂がどれだけ気の遠くなるような大変な作業だったかが書いてあり、この方々にも敬意と感謝の念がわきました。


「横田町誌」は私達の宝です。
歴史は試験勉強の為に学ぶものではなく、生き方を学ぶものだと知りました。
そして「今に生きる」私たちは、未来に何をつないでいくのか・・・。

私が今「神話・神道・神社」「仏教・お寺」に興味があるのは、まさにこういうところなのです。


‘先人たちの想いをつなぐ’一端を担えればいいなと思っています。


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